EVE OF DARKNESS
DATE: 2004.12.29 23:00 start(30minits) PLACE: STUDIO ICHIBA , OKAYAMA CITY CHARGE: 1500YEN(includes Special-DVD) ■暮れも押し詰まった12月29日深夜23時からのパフォーマンスイベント企画でした。 視覚を遮断し、残された聴覚・嗅覚・触覚を増感して、想像力の中に官能的な世界を 構築しようという実験的な作品を特製DVD付きの謝恩価格でお届けしました。 ■企画制作 悪の秘密結社 ■出演 仮面劇団 PERSONA BLANCA ■後援 スタジオいちば ■DVD制作 猫金電影公司 |
★某参加者の『EVE OF DARKNESS』体験記★ 『闇の中のエロス…またはファンタジー』 深夜…寒さの中、私は小さな公園をうろついていた。 私はある電話を待っていたのだ。 …ポケットの携帯が鳴り、心臓を高鳴らせ携帯を耳にあてる。 「…もしもし…」まぎれもなく、悪の秘密結社からの連絡だった。 私は指定の場所に向かった。薄汚れたビル…不気味な硝子の扉の向こうに、 背徳の仮面をかぶった人物が手招きしている…Bossだ。 Bossの後を追って、私は狭い階段を登る。そこに「宴の間」があった。 Bossに「好きなだけ服を脱ぐように」と指示され服を脱ぐ。 目隠しをされ、おそらくBossであろう人物に手を引かれ、 部屋の中央と思われる場所に寝かされる。 いったいこれから、何が起こるのであろう?…私はじっと待った…。 さて、本題に入る前に書いておきたい。 この体験はあくまで私個人のものであって、これから起こる事の感じ方は 人によって千差万別だと確信する。 私は視覚と聴覚が非常に敏感な人間であると思う。 普通は触覚によって感じるべき物事さえ、他人より視覚や聴覚が大きく影響してくる。 今回、視覚を閉ざされた状態でも、私は闇の向こうに見えたモノに影響された。 触覚が鋭くなるのが普通だと私も考えるが、 むしろより思考的視覚や聴覚に支配された感じがする。 だからといって触覚が鈍くなった訳ではないが、 ある種の感覚が切り離されてしまった結果、営みが安らぎに転じたのだ。 ここに来た人間は、私と違った感じを受けるだろうし、 それがどういう感じ方か不思議と分る気がする… あくまでも気がするだけで何の根拠もないが…。 私が体験した事を詳細に述べるつもりはない。 むしろ秘密結社という特異性を考え、かなりぼかした表現になるよう心がけた。 音が聞こえる…壮大であり、未熟であり、楽しくも哀しくもあり… 突然、暖かさが私を包んだ。 暖かさは刺激に変化する…見えない仮面に愛しさを感じる。 赤ちゃんの泣き声が私を支配し、女は母になった… 私が手を伸ばす前に母は去った。 エロスは常にそこにあった。だが薄くて強い硝子の壁が横たわっている。 やがて壁にひびが入り、エロスが漏れる… 私が手に取ると鐘が鳴り響き、 エロスは小鳥となって闇の雲の向こうへ羽ばたいていった。 優しい女の手が見えた…私はまた暖かくなった。 欲しいのは口づけ?それとも女自身? …そんな感情をあざ笑うかのように、闇から原始の音が聞こえて来る… 私はすぐに音に支配された。 男がぶつぶつとつぶやく…他の男が喘いでいる…ここは精神病棟? それともエロスの宴なのか? …確固たる線引きなど始めからなかった… 全ては闇の中で始まり、終わる時間なのだから。 古いお城に美しい闇の雲の雷雲…多くの鳩が黒い空を飛び回る中、 私は少なからずエロスを求めた。 しかしエロスはいつも私の手の中で小鳥や猫となって逃げ出した…。 やがて闇の中からエロスが指じゃれてきた…私は女と交わりたいと思った。 しかし手を伸ばしても、美しい女が微笑んでるだけで… 私の性の衝動が表に出る事はなかった。 胸が冷たく、その後で熱くなった…それが最後の合図… 私は手を引かれ「宴の間」を後にした。 私は女を愛しいと思う…エロスに包まれた彼女たちの喜びが私の喜びになる。 だが今回私は、仮面という女から優しい喜びをもらった。 私にとって、貴重な体験であった事はいうまでもない。 |