DEMON OF LOVE [2]
 妖しい楽の音が鳴り響き、呆けたように座り込む真済聖人を鴨継が捕まえる。が、「死して鬼になる」と聖人が唄うのに恐れを成し 金剛山の聖地に帰して正気に戻そうとする。

 だが聖人は明子をあきらめられず飲食を断って絶命、身の丈十尺の鬼となって染殿へ。日毎夜毎に染殿へ現れる鬼を明子は夫の如く迎え睦み合う…

 息子である天皇は事の次第を聴き、高僧を伴って染殿を訪れる。高僧が明子の肌を経文で埋め、理趣経の読経が明子を正気に戻したかに見えた…が、現れた鬼と共に御簾の中へ消える明子。

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